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ゲームユーザーの継続期間に関する研究

―満足感・機会損失感・プレイ時間から探るー 根来 龍之(早稲田大学大学院教授/IT戦略研究所所長)
工 敬一郎(デジタル経営研究センター)

要旨

 一言でゲームと呼ぶものの中には様々な種類のゲームが存在し、それぞれが異なった方法でユーザーに娯楽を提供している。“面白い”“難しい”という表現に代表されるように、ユーザーがゲームを進行していく中で抱く感情は多様であると考えられる。実際のゲームユーザーはただ“楽しい”からという理由だけでゲームを続けるのだろうか。“楽しい”という感情の大小だけでユーザーはゲームを続けたり、やめてしまったりするのだろうか。本研究は複数の感情がゲームの継続期間に影響を与えているのではないだろうかと考えたことからスタートしている。

本研究ではゲーム継続期間に影響を与える感情として以下の2つ感情について調査を行う。

・満足感(ユーザーがゲームをすることによって享受する快楽)

・機会損失感(ゲームをしなかったことによって本来享受できる快楽を感じることができず、そのことを後悔する感情)

 本研究では満足感だけではなく機会損失感という感情もユーザーのゲーム継続期間に影響を与えているということを示すことによって、ゲーム設計やゲーム運営はただ楽しさを提供するだけでは不十分であり、ユーザーの複数の感情を刺激する必要があることを示すことを目的とする。そうすることにより、ゲームベンダーの今後の開発へ示唆を与え、またゲームのプラットフォーム企業にとって、ユーザーの動向を予想することを手助けし、その結果収益モデルの改善・策定に結びつきうると考える。

キーワード

ゲーム継続期間、満足感、機会損失感、位置ゲーム

掲載

2012年4月掲載

PDFファイル

PDF(1.1 MB)

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