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変革期のビジネスシステムの発展プロセス

― 松下電気産業の創生21、躍進21 中期計画の考察 ― 向 正道(デジタル経営研究センター)

要旨

 根来・向(2007)、向・根来(2007)、Mukai and Negoro(2009)は、セブン-イレブンのビジネスシステムを、差別化システムを用いて時系列に分析することにより、1)情報システムは「仕組」に組み込まれることにより、差別化や企業の経営指標に貢献する、2)差別化システムは整合性を保ちながら発展しており経路依存的な傾向を持つ、ことについて議論を行った。

 本稿では、セブン-イレブンの事例とは異なり、ビジネス上大きな変革を行った企業、松下電器産業(現パナソニック)の分析を行う。「創生21」中期計画前後のビジネスシステムを、差別化システム図を用いて分析することにより、1)ビジネス変革期において、多くの活動が置き換えられるのに対し、過去の有効な資源がその後のビジネスの再生に重要な役割を果たすこと、2)差別化システム上「仕組」は差別化に対する合理的枠組みを提供しており、その枠組みを通じて活動の置き換えと資源の飛躍的な質的向上が見られること、を示す。

キーワード

差別化システム、仕組、資源蓄積、組織学習

掲載

2009年10月掲載

PDFファイル

PDF(1.3 MB)

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