B to C 型情報提供サービスの分類
―ユビキタス時代のビジネスモデルの探索―要旨
本稿は、ユビキタス環境下でのB to C型情報提供サービスを分類するための、“コンテクスト”概念とそれに基づく分析フレームワークを提案するものである。本稿におけるコンテクストとは、「把握対象(ヒトやモノ)の属性や行動(もしくは状態)、それらが置かれている状況」を意味する。さまざまな機器がネットワークでつながるユビキタス時代において、コンテクストを活用する情報提供モデルは有力な一つの方向性になりうると考えられる。
上記のような認識に立って、本稿が提案する分析フレームワークは、PC、携帯電話、テレマティクスの3つの通信メディアを念頭におきながら、どのようなコンテクストを把握して、どのようにサービスに取り込んでいるかを明らかにすることを目的とする。このフレームワークによって、通信メディアごとに固有なコンテクストを議論することができる。
議論の一例として、新しい情報メディアとして登場したテレマティクスの固有なコンテクストと今後の発展領域の検討を最後に行う。
掲載
2005年3月15日掲載