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コミュニティサイトにおける金銭インセンティブ施策等の効果に関する研究

~クックパッドと楽天レシピの比較研究~ 太田 遼平(デジタル経営研究センター)
根来 龍之(早稲田大学IT戦略研究所所長)

要旨

「売り手と買い手」や「投稿者と閲覧者」といった異なる2種類のユーザー・グループが存在するインターネットプラットフォームビジネスにおいて、ユーザー間の活発な行動を促すためにはユーザーに対するインセンティブが必要である。特にコミュニティサイトにおいては、投稿の量や質がプラットフォーム自体の価値に直結するため、投稿者に対するインセンティブ施策は不可欠だと思われる。

一般的にコミュニティサイトが選択しているインセンティブ施策は、名声や精神的な満足などの非金銭的な報酬や間接的な経済的利得(結果として金銭的メリットを得ることがあり得る)を目的としたものが多く、ユーザーの内発的動機づけを高め、自主的にユーザーが活発に行動することが前提となっていることが多い(ex.Facebook、yahoo!知恵袋、食べログ、クックパッド等)。

それに対して近年、ユーザーに金銭的な報酬を付与し、外発的動機を高めようとするプラットフォームサービスが現われている(ex. 楽天レシピ、nanapi、ニコニコ動画、NAVERまとめ等)。

しかし、金銭インセンティブによってユーザーはそのサービスを使うメリット増す反面、アンダーマイニング効果(内発的動機づけの低下)という負の影響が起こる可能性がある。

そこで、本研究ではレシピサイトに注目し、金銭インセンティブがどの程度ユーザーにとって重要なのか、金銭インセンティブによって、アンダーマインニング効果がどの程度起こるのかを明らかにする。

キーワード

レシピサイト、期待理論、内発的動機づけ、金銭インセンティブ

掲載

2013年4月掲載

PDFファイル

PDF(1.5 MB)

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